経年変化

家でゆっくり一人飲みしながら始まるまろやか坊主ブログ、本日も開店です。

前回、次の記事はモード界の人事異動について書きますなんて述べながら、気分によって私の長年のパートナーとも呼べる愛しの相方について書こうと思います。

それがコチラ！

RICK OWENSのブーツでごさいます。

20歳の頃に仕送り、バイト代フル活用で購入しました。

ミハラヤスヒロを運営するideaが展開するセレクトショップidea by sosuが原宿にあった頃に購入したものです。

バイト代の大半を洋服に突っ込んでいた頃、このブーツに出会い、入ったバイト代と仕送りを握りしめて購入。当時お世話になった店長は現在、blancというアイウェアのブランドを展開しています。

クレジットカードという便利なものを知らなくて、常に現金購入してた当時の自分にとっては大きな買い物。この頃はゼミ合宿4000円を払う金がなくて、洋服打って合宿行ってたりしました。懐かしい！

前置きが長くなりましたが、今年でコイツも10年目です。

10年の中で学生から社会人になったりと、色んなことがありましたがこのブーツも同じ、私だけの一足となりました。

わかりやすいところで、まずはこのシワ感です。トゥの部分は元から反り上がるような形でしたが履きジワが。また、ホール部分には私が吐きまくったことで自然とクシャっとシワが入ります。

横から見るとこんな感じ。

履いてる本人しかわからないかもですが、このブーツに負けない無骨なジップがお気に入りなのです。

トゥの部分を接写。

元々、色が残っている部分だけのような真っ黒なブーツでしたが、日焼けで色が抜けてグレーになっています。更に、よくぶつける部分は白っぽくなっています。

後ろから見た姿がコチラ。

より、色が抜けている部分がわかると思います。RICK OWENSのレザーはクローム鞣しで色が落ちにくいのですが、10年使うとこれくらいになります。(管理が悪かったのかも)

流行り廃りがない形だからというのもありますが、10年の経った今でもこのブーツはヘビロテです。

レザーの謳い文句としてよく、「経年変化」とありますが、私はこの言葉が好きでレザー小物に限ったことではないと思います。10年経てば人もモノも変わります。

他人から見れば「劣化」ともとれますが、自分が歩いてきたように、このブーツも歩いて来たのだと思ってます。

近年、動物愛護の観点からネオレザーが注目され、コレクションブランドでも皮革を使わないブランドも増えています。その動きを否定するつもりはありませんが、そのデザイナーの中だけのポリシーにしてほしいです。

日本でも栃木や神戸などレザー産業が盛んですが、長年の友と呼べるべき存在を縛る流れにはなってほしくない。最初に手に取ったときの満足感、時間が経ったときに買ってよかったと思える満足感を多くの人に感じて欲しい。

高いレザーを変えということを言いたい訳ではありません。ファストファッションが台頭するこの次代、長年愛せる相棒を手に入れて見てはいかがですか？

まろやか坊主